大阪府東大阪市
東大阪市立市民多目的センター センター長

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 自己紹介をお願いします。

大田智史(さとし)です。
トイボックスでは主にまちづくり系の事業と「ええ声」を担当しています。書店員や印刷工員、フリーランスのWEBデザイナーなどを経て、2015年春にトイボックスに入社しました。
最初の配属先は門真市民文化会館ルミエールホールで、受付業務と市民文化祭や手作り市などの事業を担当していました。
2021年から東大阪多目的センターのセンター長になり現在に至ります。
プロレス観戦とアメコミ(アメリカンコミック)が好きです。
何でも食べます。お酒には弱いけれどお酒そのものの味は好きです。
座右の銘は「頭空っぽの方が夢詰め込める」です。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 東大阪市立多目的センターはどういう施設ですか

東大阪市教育委員会社会教育課が管轄する、市民の生涯学習活動の推進と文化教育の向上を目的に設立された社会教育施設です。
トイボックスは指定管理者として管理運営をしています。
2018年5月にオープンし、サークルや団体、個人の活動、会議、発表などが行われています。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 施設を利用される方はどういう方が多いですか

フラダンスや社交ダンス、日本舞踊、詩吟、コーラス、絵画、手芸、書道、手品、体操、卓球など、いわゆる「生涯学習活動」と呼ばれるサークル活動でのご利用が多いですが、最近はヨガや少人数の楽器練習、劇団の稽古、大学の研究会やサークルなど若い世代の利用が増えています。
他にも地域団体の会合や会社の研修・講習・面接などにも利用いただいております。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 館長としての大田さんのお仕事を教えてください

どんな仕事でも同じだと思うんですが、僕は仕事を「管理(運営)」「事業(企画)」「サービス」の3つに分けて考えています。
経理や労務、施設メンテナンスをしっかり管理して、参加するみんなが楽しい、面白いと思える事業やイベントを企画して、施設のサービスである貸館業務を充実させて、利用者の満足度を上げることが僕の仕事。だと思っているのですが、一人では全部できないので、ちょっとずつスタッフに仕事を分けていって「僕の代わりに仕事してもらう」ようにするのが「センター長としての仕事」だと思っています。

もうひとつ、「トイボックス職員としての仕事」は、市の担当者と調整したり、市民や利用者の要望や意見を聞き取ったり、事業に関わってくれそうな人がいれば、お声掛けしてチームにジョインしていただいたりする架け橋をしています。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 大田さんのお仕事の日の1日の過ごし方を教えてください

今日やることを3つ決めて、順位付けして取り組みます。
でも問い合わせやトラブル、急な打合せや市からの依頼などインスタントなことが起こったりするので、3つ目は出来なくてもいいや。くらいの感覚でいます。

窓口での利用者との会話やスタッフとの何気ない雑談、意見交換をしながら、ひとつひとつ片付けます。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 仕事中の密かな楽しみやモチベーションを上げるために心がけていることなどはありますか

行き詰ったりすると、フラリと館内を見回りつつ、利用している人がどういった会話をしているのか…等、掲示板やチラシラックを見ている人に声かけたり、時には立ち話をしたりします。
窓口での受付対応では、新しい事業のヒントを得たり、事業に興味を持ってくれる人と会話をするのを楽しんでいます。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 地域の方との関わり方についてお伺いします。これからどんな形で地域の方と関わっていきたいですか

直接的な地域との関わりは、同じ建物内にある社会福祉協議会が取り組んでいるので、トイボックスは違う形で関わっていきたいなと思っています。
防災や防犯、運営の課題解決など地域の「生活」に関することではなく、そういったことを「支える」もっとコアな部分。新しい人と関わるきっかけづくりや、周知、アプローチ、考え方といった「トイボックスがいてよかったね」と思ってもらえる支援の形を作り、地域と関わっていきたいです。

Q : これから東大阪でやってみたいことはありますか

施設のキャパシティとして2〜300人が限度なので、あまり大きなことはできませんが、コスプレとか民族音楽とか、ちょっと「サブカル」的な小さな事業をしたいと思います。
それ以外では、色んな人が講師として関われる学習事業もやってみたいですね。
子ども達が駄菓子屋に集うような感覚で、当たり前に「学び」と「文化」に関われるような「情報が溢れすぎて垂れ流している」くらいのことがしたいです。
何より僕自身が「めっちゃ楽しい」と思えないと、色んな人に伝わらないと思っているので、時期やタイミングを見計らいつつ、ジワリジワリと浸透させられる地力を育てていきたいです。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : 大田さんがトイボックスに参加したきっかけを教えてください。

フリーランスで活動していて行き詰っていた時に相談した方から紹介されたのがトイボックスでした。
面接当日の事務所で、代表理事がバランスボールに座りながらノートPCを操作しているのを見て、「ああ。ここならなんとなくやっていけそうだ。」と思いました。

Q : トイボックスの他事業部との関わり方について教えてください

古巣の門真は元事業担当者として関わりますし、教育関連事業部とも何かイベント事業があれば駆けつけたりします。池田事業部のイベントのステージでは司会をしたり、自分から楽しむようにしています。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー

Q : NPOでの働き方は一般企業とどう違いますか

ほかのNPOの働き方をよく知らないので全てがどうかは知りませんが、トイボックスですと「肩ひじ張らなくていい」という印象です。僕がそうなんですが、何か「具体的なやりたいこと」があって入ったわけでもないですし、「課題解決に取り組まないといけない」という使命感をもって働いているわけでもありません。
誰かと接することで「人・モノ・お金」のどれかが、わずかでも生まれたり、良い方向を向いて進みだしたらいいなと思って日々目の前の課題に取り組んでいます。
もちろん一般企業も形は違えど、同じ取り組み方だと思いますが、あえて違う点を挙げるなら「取り組みの成果の自由度」でしょうか。
一般企業の売上や集客のような目に見える成果も当然求めますが、「それだけではない成果」について、いかにして価値を生み出し、私たちの成果とするかがNPOでの働き方の課題じゃないかなと思っています。

Q : 大田さんの今後の目標を教えてください

自分の子どもらが成人するまで生きることが当面の目標ですが、さておき自分が培ったバトンはどんどん渡していくフェーズに突入してると思っているので、器用貧乏をオールマイティと捉えてオープンソースな活動が出来たら良いなと思っています。

【東大阪多目的センター】センター長 大田智史さんインタビュー